ほしが きれい

あるところに おじいさんがいました。
おじいさんは じつは かみさまでした。
でも おじいさんは いしころを浮かせることしかできません。

ほかのかみさまは もっといろんなことができます。
うみをふたつにわったり
どろどろの泥から にんげんをつくったり
おいしいおかしを すきなだけ だしたりできます。

おじいさんは いつも くらいきもちでした。
よるになると そらはまっくらで よけいにくらいきもちになります。

いっしょにいてくれるネコが いつもなぐさめてくれます。
まっしろなそのネコが いしころをなめると いしころがひかるのです。
おじいさんは そのひかりで ちょっと ほっとします。

あるひ ネコをたのしませようとおもって
ひかるいしころを ひとつ 浮きあがらせました。
ネコはとってもたのしそうです。

そこで おじいさんは ありったけのいしころをあつめました。
ネコにもてつだってもらって いしころをひからせてもらいました。
たくさんの ちいさなひかりを おじいさんはそらに浮かせました。
ぐんぐんたかく どんどんたかく ひかりがとんでいきました。

いまでは よるになると おじいさんのところに
たくさんのかみさまたちが あつまってきます。

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